プリザーブドフラワーって、聞いたことありますか?
おうちに飾ったり、贈り物にしたり、結婚式のブーケにもプリザーブドフラワーは使われるんです 。
プリザーブドフラワーの特徴は、外観は生け花と変わらないのに、特殊な加工をして長く花の美しさを保てるところ。
イメージしてみてください。もしも自分の力でオリジナルのプリザーブドフラワーを作ることができたら?
- 玄関や部屋を飾れる
- プレゼントとして贈ることができる
- オシャレなディナーを演出できる
枯れない美しさがプリザーブドフラワーの魅力!
ここではプリザーブドフラワーの基礎をまとめて紹介します!
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プリザーブドフラワーとは
花は好きですか?
プリザーブドフラワーの「プリザーブド」とは英語のpreservedのことで、「保存された」という意味が適切でしょう。
つまり、プリザーブドフラワーとは美しい花を美しいままの状態で保存したもののことを言います。生花の一番美しい時期に、色素を抜き取り、特殊な加工を施しています。
特徴として、花が枯れることがなく、水やりの必要もないことです。ドライフラワーと違って
- みずみずしさ
- 花本来の美しさ
を保ったまま、長期間飾ることが可能です。
日本のような湿気が多い環境でも、長ければ5年は保存がききます。もちろんそれだけ長く保存できるプリザーブドフラワーを作るには、それなりの特殊な技術と材料が必要です。
プリザーブドフラワーアレンジメントで準備するもの
市販されているプリザーブドフラワーを購入するのも良いですが、お花が好きなら自分で作りたいですよね?
「けど、プリザーブドフラワーってどんなものが必要かもわからない」
そこで、プリザーブドフラワーを始めるのに必要なものをまとめました。
準備するものは大きく分けて4つ。
- 加工する生け花
- 花びらを加工するのに必要な薬品・材料
- 加工するためのキット・道具
- プリザーブドフラワーを飾る器
また道具などを広げるので、適切なスペースを確保しましょう。
1.加工する生け花
加工に向いている花、向いていない花があるので注意。
プリザーブドフラワーに向いている花
プリザーブドフラワーに向いている花の共通点は、花びらが厚いものです。
すぐ散りにくい花であることにも注目してください。
また美しさを引き出すためには鮮度の高い花を選ぶ必要があります。満開の花はプリザーブドフラワーに向きません。
6分か7分のまだ開き切らない花を選びましょう。
プリザーブドフラワーに向かない花
プリザーブドフラワーに向かない花は、花びらが薄いまたはすぐ散りやすい花です。
これ以外にも「ひまわり」「百合」「ダリア」「カラー」のような花びらが大きいものは、加工が難しいため慣れない内はやめておきましょう。
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2.脱水・着色・保存処理するのに必要な薬品・材料
ブリザーブドフラワーの特徴は、長期間そのままの見た目を保てることです。
そのためには薬品などの材料を使って脱水・着色・保存処理する必要があります。代表的なものをまとめました。
エタノール(消毒用でOK!)
エタノールは花の脱水・脱色のときに花びらを浸します。花の大きさによって、購入するエタノールの量を調整しましょう。薬局でなどで売っている消毒用のエタノールでOK。
ひとこと:エタノールを使うのが無難
エタノールではなくメタノールを使うこともあります。しかしメタノールは口に入ると失明の恐れのあるアルコール…。使用は慎重に。まあ、エタノールが無難ですね?
グリセリン
着色時にインクと一緒に使用します。加工した花の質感を保つ目的で使用します。
グリセリン2:水1
の割合で使うことが多いです。
インク(着色液)
お花に色を着色する際に使用します。100円均一で売っているプリンター用の補充インクでOK。また万年筆のインクも使えます。絵の具は使えません。作るのが面倒な方は市販のものを買うこともできます。
ひとこと:プリンター用インクには「染料系」と「顔料系」があります。
顔料系のほうが色落ちしないこともあってプリザーブドフラワーに適しています。しかし、今流通しているインクは染料系が主流で顔料系の入手が難しいのも事実。その場合は染料系でも着色できます。
乾燥台 (網など)
エタノールに浸した花を乾燥させるときに使用します。
- 花壇の猫よけ用のネット(おススメ!)
- 紙コップ
- 水切りネット
などを使って自分で台を作ることができます。
乾燥材(シリカゲルなど)
着色した花の乾燥スピードを上げるために使用します。
一緒に密閉容器に置いておくと、花を早く乾燥させることができるので、ぜひ準備しておきたいものです。購入するのがもったいないという方は、お菓子などに入っている乾燥材(シリカゲル)なども使えます。
3.加工するためのキット・道具
作業には、市販でプリザーブドフラワー専用のキットを購入することをおススメします。
もちろん自分で準備できるものもありますが、特殊な液体などを使用するため、普段の生活で利用しているものと混ざると、思わぬ事故につながることがあるので注意してください。
ハサミ
生け花で使うハサミや、先が細いものが使いやすいでしょう。下処理に使用します。
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ピンセット
花は加工していく過程で形が崩れやすくなります。そのとき細かい作業をするためにピンセットが欠かせません。
ゴム又はポリ手袋
プリザーブドフラワーではアルコールを使用します。手荒れなどから手を保護するために手袋を利用しましょう。ただし細かい作業になることがあるので、あまりぶかぶかし過ぎないものを選んでください。
アルミホイル
花に加工液を浸透させる際に役立ちます。アルミホイルがないと、花が着色液に浮いてきて色にムラがでることがあるので、蓋をすることで全体にまんべんなく色が付きやすくなります。
密閉容器(タッパー)
仕上がりを綺麗にする為には、アルコールの蒸発を防ぐ必要があります。空気が漏れない、密閉できるタッパーのような容器を準備しましょう。
新聞紙などの敷物
作業に入る前に、特殊な液体によるテーブルの変色・色落ちをさけるためテーブルの上に新聞紙を敷きましょう。
キッチンペーパー
エタノールや水分をふき取るときに非常に便利です。また、着色が終わったあとの感想の段階で、敷物として使用することもできます。とにかくよく使います。
ティッシュペーパーでも良いですが、花にひっつきやすく、はがすのが面倒なので、どちらかと言えばキッチンペーパーが良いです。
ワイヤー(針金)
プリザーブドフラワーには茎がありません。花を束ねたり支えたりするときに細いワイヤーを使用します。普通の針金でもできなくはありませんが、針金が見えると少し見栄えが良くないという欠点も。
そんなときはワイヤーには見た目を損なわない
- ホワイト
- グリーン
- ブラウン
の色がついたものを選ぶのがいいでしょう。ワイヤーをうまく使えば、見た目をさらにアレンジすることができます。慣れてきたらさらなるアレンジメントに挑戦してみましょう!
針金を切断するニッパーも一緒に準備してください。ただしくれぐれも針金の先でケガをしないように…。
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4.花器
花を飾る花器は、プリザーブドフラワーの美しさをさらに際立たせるものです。花器のデザインがプリザーブドフラワーとケンカしないように注意。
- 花の種類
- 色
- プリザーブドフラワーを置く場所
などを考慮して選びましょう。
花瓶のほか、フラワーベースやそこの浅いクレイなども使えます。贈り物にするならボックス型のフォトフレームなんかもオシャレですね。
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プリザーブドフラワーを作る流れ
ここではプリザーブドフラワーの大まかな流れを紹介します。大きく分けると以下の4ステップです。
- 茎をカットする
- 脱水・脱色
- 着色
- 乾燥
プリザーブドフラワーは、開始から完成まで1週間弱かかることがあります。ていねいに作ろうと思えば脱水・脱色・着色・乾燥に時間が必要だからです。
やっぱり良いものは時間をかけて作りたいですね。
1.茎をカットする
まず花を水に浸けながら、生花の茎を10cmほどの長さで斜めにカットします。斜めの切り口をそのまま水に浸けて30分~3時間ほど水分を吸わせます。
花が元気になったら。今度は茎の部分を花首から2~3cmほどでカットします。
2.脱水・脱色
脱水・脱色するために密閉容器にエタノールを満たし、そこにお花が全部浸るようにつけて1日放置します。
なぜ密閉容器に入れるかというと、エタノールはアルコールということもあり蒸発しやすいからです。
大体1日で脱色されますが、花の種類によって変わるので適度に確認しましょう。
3.着色
脱水が終わったら着色です。グリセリンとインクを準備しましょう。
まずグリセリンと水を1:2の割合で混ぜ、密閉容器の中に着色液をつくります。
次に出来上がった着色液にお好みのインクを入れます。数滴ずつ入れて色を調整してください。
色のついた着色液ができたら、花の茎の部分を着色液につけるようにして3~5日置いておきましょう。その際、アルミホイルを落し蓋のようにして容器に入れてから密閉するとグリセリンの蒸発がより抑制されます。
その後、花が自分のチカラで色を吸い上げてくれます。
ひとこと:花をつけるまえに着色液を40秒ほど電子レンジで温めると、花が着色液を吸い上げる負担を減らすことができます。置いておく間も人肌くらいに温めるのがポイント。
オンラインショッピングで着色液を購入することもできます。自分で作るのが難しい方はできあがったものを買ってみても良いかもしれませんね。
4.乾燥
花に色がついたら、今度は乾燥させます。
まずは花を着色液から取り出してエタノールですすぎます。エタノールをスプレー容器に入れてもいいかもしれませんね。
その後キッチンペーパーで花全体の余計な水分をとります(注意!ここをティッシュやトイレットペーパーでやると水分でくっつくことがあるので、なるべくキッチンペーパーを使いましょう)。
最後に乾燥材の入れてある容器に入れて、2日ほど放置しておきましょう。
ひとこと:早く乾燥させたいからと言ってドライヤーや直射日光の当たる場所に置くべからず。ゆっくり確実に歩くことが作戦成功の最重要ポイント。
完成した花は、ワイヤーなどを使って花器に飾りましょう。
本格的なプリザーブドフラワーを始めるなら
ここで紹介したのはプリザーブドフラワーの大まかな流れです。自宅にスペースがあればだれでもプリザーブドフラワーを始められます!
しかし、プリザーブドフラワーの本格的な技術を手に入れるなら、自分流だけではどうしても限界があります…。
「もっとキレイな色を出せるようにしたい!」
「ワイヤリングでもっとアレンジしたい」
「人に送っても恥ずかしくないプリザーブドフラワーを作りたい」
そう考えているならプリザーブドフラワー教室に通うことも検討しましょう!
プリザーブドフラワー教室は全国でもまだ多くはないので、技術を身につけたら自分で教室を開くのもいいかもしれませんね?
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